結婚観がないと婚活が長期化へ
「理想の人と結婚したい!」と婚活に励んでいるが、「もっといい人がいるんじゃないか」と悩んで出会いと別れを繰り返し、活動が長期化している方はいませんか?
そういう人は「結婚観」があいまいなまま婚活をして貴重な相手を逃している可能性があります。
婚活する際は、結婚するうえで自分にとって何が大切なのか、相手に対して譲れないことは何なのか、事前にしっかりと考えておくことが大切です。
結婚観をしっかりと意識していないと、相手がなかなか決まりませんし、結婚後も後々トラブルやすれ違いが生じる可能性が高いからです。
もっとも、結婚観を相手に切り出すのは容易ではありません。もし結婚観の違いが明白になった瞬間、交際が終了する可能性があるからです。
ですので、結婚観については慎重にすり合わせなければなりません。
この記事では、結婚観の重要性を理解し、切り出すときの注意点を解説します。
現在婚活に取り組んでいるすべての男女に役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
結婚観の重要性
婚活において「結婚観」とは、自分が結婚後にどのような生活を送りたいか、結婚相手にどのような価値観を求めるかという考え方のことを指します。
細かい点を挙げればキリがありませんが、代表的な項目としては下記が挙げられます。
- 子どもの有無
- 共働き希望
- 外見・容姿
- 尊敬できる性格
- 一緒にいて楽しい
- 趣味が合う
- 希望に近い年齢
- お相手の経済力
- 金銭感覚
- 家事能力
- 生活リズムの一致
- 穏やかな性格
- 二人の距離感
- 理想の結婚式
すべての価値観が合致する相手はいません。婚活の際にあなたにとって大切なこと、譲れないことを明らかにしておきましょう。できれば一番求めたい条件や最終的な決め手、逆にここは歩み寄れると思うところなどを言語化しておいてください。
そうしないと理想のパートナー像がはっきりしないまま婚活することになります。「もっといい条件の相手がいるはず」とせっかくの縁を無駄にしかねません。
たとえば、Aさんは外見がいいけど、経済力がいまいち。Bさんは経済力があるけど、家事は苦手だと言っている-。「いいお相手だと思いますよ」と仲人もいっているけど、いまいち決定打に欠けるので、結婚を決断できない。こういう人は婚活が長引きます。
結婚相談所に入り、さあこれから活動するぞ!と意気込んでも、多くの人は「結婚観」について深く考えることはありません。それが婚活を長引かせる原因にもなっています。
繰り返しますが、自分の希望をすべて満たす、ドラマに出てくるようなヒーロー、ヒロインが現れることはありません。
結婚するにあたって、自分にとって何が大切なのか、相手に譲れないことは何なのか、これらを自分の中で明確にすることで満足するパートナーに巡り合える可能性が高まります。婚活する際には言語化できるまで結婚観について考えぬきましょう。
多くの男女が「とりあえずいい人がいれば結婚しよう」と甘い考えをもったまま婚活市場に踏み込んでいきます。「いい人」ってどういう人なのか自分の中で整理できていないのですから、婚活が長引くのは当たり前です。
なぜ結婚観を切り出すのは難しいのか
子どものこと、住む場所のこと、共働きのこと、家事分担のことなど結婚して共同生活をするうえでかかせない話について、ほとんどの婚活男女は切り出しにくいと感じています。
それは、相手と自分の価値観が大きく異なると、関係がうまくいかなくなるのではないかという不安を抱くからです。
たとえば、共働きを期待している男性に対して、主婦希望の女性が「結婚したら仕事は辞めたいんですけど」と話せば男性の心はスッと冷めていくでしょう。子どもがどうしても欲しい女性に「子どもはいいんじゃない」という男性は女性から別れを切り出される可能性が高いです。
相手の結婚観、価値観がわからない上、相手が大事にしている価値観と衝突すると、せっかく築いたお互いの関係が壊れかねません。
結婚観を切り出すのはそれなりの覚悟が必要になります。その覚悟が固まらないまま、結婚するうえで大事な話をしないまま、ずるずるとデートだけを重ねる場合もあります。
そうして成婚退会を目前にして、どうしても折り合いが付けられない価値観の衝突で交際が終了することも少なくありません。こうなると貴重な時間を無駄にしただけになります。
2人で楽しく時間を過ごすのも大切ですが、婚活の最終的な目的は結婚です。結婚のための話(結婚観)にもしっかり時間をとりましょう。
切り出すタイミング
3、4回目のデートに向けて、結婚するうえで必要な深い話もしていきましょう。
3、4回目のデートまで進めば真剣交際も視野に入ります。すでに、趣味や仕事、休日の過ごし方などライトな話題から、家族、生い立ち、小さい頃の思い出など人柄がわかる話題に自然と進んでいるはずです。お互い一定の信頼関係も構築されているのではないでしょうか。
結婚後の仕事のこと、住む場所のこと、家事分担など、実際に結婚するために確認しておきたいことはこの段階で話しておきましょう。いま不安に感じていることについても思い切って相談してください。
注意しなければならないことは、お互いの信頼関係が構築されていない段階では、安易に自らの結婚観を切り出すべきではないということです。
最初のデートの頃は、理想の生活や結婚式など明るい話題を中心にしたほうが無難です。いきなり「子どもはどうしたいですか」「専業主婦希望です」などと言われたら、いくら結婚相談所でのお付き合いだとしてもお相手はびっくりしてしまいます。
なお、真剣交際になれば結婚を強く意識する関係となります。この時期になったら、結婚観や価値観について納得するまで相談してください。あいまいなまま結婚すると、結婚後「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになります。
結婚観を切り出すときの注意点
大事なのは相手に「確認」をしないことです。相手とよく「相談」してください。
確認は、すでに確定している情報や事実に対して行われるため、相手の意見を求めることはありません。
これに対し相談は、自分一人では決められないこと、または解決策がわからない場合に、相手の意見やアドバイスを求めることが目的です。
たとえば
- 料理はできますか?
- 専業主婦でもいいですか?
- ご両親は元気ですか?
- 家事・育児はできますか?
- 住む場所はいまの場所でいいですか?
これらの質問はすべて確認です。「料理はできますよね」「専業主婦でいたいです」「共働きをしてください」「ご両親の介護は必要ないですよね」「家事・育児をやってください」「今の場所に住み続けていいですよね」という回答を求める質問です。
上記の「確認」を「相談」に置き換えると、相手に対して意見や助言を求める形に変わります。
- もし私が専業主婦になった場合、家庭の経済や生活のバランスについてどう考えますか?いちどお話しできますか。
- お互い仕事で忙しいですよね。家事や育児の分担について、どうしたらお互いに無理なくできるか相談できればいいですね。
- お互い両親も高齢ですよね。健康や将来的なサポートについて、考えないといけないですよね。
- どうしても通勤が必要だから、あなたのご実家の近くには住めないんだけどどうですか?
「確認」は、相手に対して事実や意見を求めるものですが、それがすでに決まっているかのように聞こえることがあります。家事分担や育児の話題などでは、個人の価値観や感じ方が強く関係してくるため、相手が答えにくくなったり、圧力を感じたりすることがあります。
たとえば「子どもはほしいですか?」という確認の質問は「あなたの答えを教えて」と一方的な問いかけで、YESかNOで答えなければならないような印象を与えます。お相手にとっては、質問に対しすぐに自分の立場を答えなければいけないプレッシャーを感じます。
一方、「相談」は相手に対して共に考え、話し合う姿勢を示すものです。結婚観は一人の価値観だけでなく、二人の将来の生活や意見を組み合わせる必要があるため、相談形式で対話を進める方が自然です。お互いの意見を尊重しつつ、結論を一緒に導き出す形が理想的です。
たとえば「子どもと一緒にいるのは楽しいですよね。子どもについて一緒に考えたいのですが、あなたはどう思いますか?」という相談は、相手に対して自由に意見を表明できる場を提供し、共に結論を出すというメッセージを与えています。
相談形式では相手がプレッシャーを感じにくく、対話を通じて互いに歩み寄りやすくなります。二人の意見や価値観を合わせるプロセスがスムーズに進みます。
結婚観を話し合うときは常に「相談」することを心がけましょう。
話し合うべき結婚観の具体的なポイント
結婚後の生活設計
結婚後の生活設計に関する話し合いは、お互いの価値観を理解し合うために非常に重要です。特に、仕事や家事の分担、子育てに関する考え方をしっかり話し合うことが、後々のトラブルを防ぐために役立ちます。
仕事や家事の分担については、日常の会話の中でさりげなく確認することが大切です。たとえば、仕事に対する考え方を知るためには、「結婚後も仕事を続けたいと思っているんですけど、どう思いますか?」という質問を軽いトーンで投げかけると、相手も自然に自分の意見を話しやすくなります。また「将来、一緒に住んだら家事はどう分担したい?」という相談も、結婚後の生活をイメージしながら話し合えるきっかけになります。
次に、子どもについて話し合うタイミングとコツです。この話題はセンシティブですので、慎重にタイミングを見極めることが重要です。とくにアラフォー男女での婚活の場合、年齢的にも自然妊娠が難しい場合もあります。「どうしても子どもがほしいのか」「自然妊娠が難しいときは不妊治療まで行うのか」など、高齢結婚特有の悩みも生じます。
結婚後の生活設計に関する話題はもっとも話しづらい内容のひとつですが、もっとも重要な内容でもあります。最後は衝突を恐れずに、しっかりと時間をかけて話し合い、のちのちの憂いをなくしておきましょう。
40代からの結婚はまず「子どもが必要かどうか」から考えなければなりません。自然妊娠も難しいですし、子どもが成人を迎えるころにはすでに60代半ばになっているかもしれません。経済的負担も考慮に入れる必要があります。
経済的な価値観と家計管理
結婚は生活そのものです。お金がなければ維持することはできません。ですので、経済的な価値観と家計管理は結婚生活するうえで大変重要な要素だといえます。
お互いの収入や支出、貯蓄に対する考え方が異なる場合、後々大きなトラブルの原因となることがあります。そのため、婚活中の段階でお互いの経済的な価値観を確認しておくことが大切です。
経済的な責任については、どちらが家計を主に支えるのか、または二人でどのように分担していくのかを話し合う必要があります。例えば、「結婚後もお互いに仕事を続けたいけれど、家計はどのように管理する?」といった質問を投げかけることで、自然に話を進めることができます。また、収入の一部を貯金に回すのか、投資に使うのか、将来に向けた計画を共有することも大切です。
家計管理の話し合いも欠かせません。共通の口座を作って共有の費用を管理するのか、それとも個別に管理してお互いに一定の負担を負うのか、といった具体的な管理方法について話し合いましょう。たとえば、「生活費をどう分担したい?一緒に管理する方法もあるし、別々に管理するのもアリだよね」というように、相手に負担をかけずに選択肢を提示し、相手の意見を聞くことがポイントです。
このように、結婚後の経済的な責任と家計管理の考え方を共有することで、将来のトラブルを防ぎ、安心して共に暮らせる土台を作ることができます。
新居や引っ越し、家電、家具の新調、結婚式、ハネムーンなど結婚後数カ月だけでも大きな出費が伴います。お金の話なので話しづらいかもしれませんが、家計管理は事前にしっかりすり合わせをしておきましょう。
結婚式や住む場所についての意見交換
結婚を考える際には、結婚式の希望や住む場所について事前に話し合っておくことが大切です。これらは、お互いのライフスタイルや価値観を反映する重要な要素です。結婚式についての希望や、どこに住むかについて具体的に話し合うことで、二人で理想的な生活を設計することができます。
まず、結婚式に対する希望を話し合う際には、「結婚式はどんなスタイルがいいと思う?」や「大規模な式を挙げたい?それとも家族や親しい友人だけで?」といった質問を通して、相手の希望をそれとなく確かめるのが効果的です。結婚式に対する考え方は人それぞれで、伝統的な式を望む人もいれば、シンプルなセレモニーを好む人もいます。お金がもったいないので必要ないという人も増えてきました。自分の意見を押し通すのではなく、お互いの意見を尊重しながら、理想の結婚式の形を一緒に決めることが大切です。
問題になりやすいのは「新居」です。自分の地元や勤務地の近くに住みたいのはお互い様です。無理強いは絶対に避けましょう。新居が原因で、最後の最後でケンカ別れする場合も少なくないのが実態です。通勤時間や自然環境など住まいに関する優先順位について共通理解を深めて、お互い納得できる住まいを探しましょう。
住まいについてはもめやすく、成婚退会の直前まで決まらないこともあります。お互い職場や地元の近くがいいわけで、なかなか完全に納得するのは難しいかもしれません。うまく妥協点を見つけましょう。
まとめ
いかがでしょうか。
この記事では、結婚観の重要性を理解し、切り出すときの注意点を解説しました。
仕事や家事の分担、子どもの有無、住居など事前にお互いにコンセンサスを得ておかないと、結婚後に「こんなはずではなかった…」と後悔することになります。
結婚観を伝えるのは確かに難しいですが、避けて通ることはできません。
この記事を参考に、パートナーとなるべき相手と話し合いを進めてください。