悩み多い仮交際

結婚相談所で婚活している方にとって、もっとも悩み多いのは仮交際であると言っても過言ではありません。

多くの異性と仮交際でデートを重ねても、そのうちの一人と真剣交際に至らなければまたお見合いからやり直しだからです。

仮交際を上手く進めることで、早期の真剣交際、ひいては成婚退会につながります。

このページでは、仮交際の流れや期間など概要について説明し、仮交際のルールや上手く進めるコツ、真剣交際への判断基準を解説します。

結婚相談所に入会したばかりの方、なかなか真剣交際に進めない方には特に役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までお読みください。

仮交際とは

仮交際とは、お見合い後、真剣交際に進む前の状態のことを指します。相手のことをより知るための期間であり、「お試し交際」と言い換えることができるでしょう。

仮交際の最大の特徴は複数交際が可能だという点です。

つまり、同時期に並行して別の異性と交際ができるということなのです。

通常の交際であれば複数の方とお付き合いするのは倫理的に勧められるものではありません。

一方で、ひとりの方と順番に交際していたら時間があっという間に過ぎてしまいます。例えば、以下のようなサイクルを思い描いてください。

ひとりの方とお見合い⇒3カ月交際⇒交際終了⇒また初めからお見合い⇒3カ月交際⇒交際終了

2人だけと交際しただけで6カ月も経過してしまいます。これでは時間がいくらあっても足りません。

結婚相談所は、結婚を望む多くの会員の中からできる限り早く意中の人を見つけて、成婚退会することを目的としています。早く「結婚する」には、より多くの方と時間をかけずに交際していくことが大事なのです。だから、複数交際を可能としています。

仮交際の流れ

お見合いから仮交際への移行は以下のようなフローで進みます。どの結婚相談所もおおむね同様の流れになります。

ファーストコール

お見合いで両者が「いいな」と思えば、仮交際に進みます。結婚相談所からお互いの連絡先が送られます。原則男性から女性に対し電話で連絡し、次回のデートの約束をします。ショートメールやLINEを使うこともあります。

仮交際

初回デートから1、2カ月程度交際します。この期間は複数の方と同時並行で交際できます。お互いまだ出会ったばかりです。徐々に関係を深めていきましょう。

交際終了

「交際」と言ってもまだ出会ったばかりの関係です。「やっぱり違う」と思えば、交際終了となります。LINEや電話番号など相手の連絡先や情報は消去します。

真剣交際へ

出会ったばかりの関係から何度かのデートを経て、「結婚を前向きに検討したい」という関係になれば真剣交際に入ります。複数交際は禁じられ、お見合いの申し込み、申し受けもできなくなります。

仮交際の期間

仮交際の期間は1、2カ月程度です。

「えっ、短いんじゃ」と思うかもしれませんが、結婚相談所は恋愛を楽しむところではありません。短期間で結婚相手を探す場所です。2カ月もあれば相手の結婚観・価値観、性格、条件などのすり合わせはできるはずです。

長くても3カ月を目途にしましょう。

婚活は時間が命です。1つ歳を重ねるごとに不利になります。ずるずると時間をかけても貴重な時間を失うだけです。相手としっかり向き合って、仲人とも相談しながら、早めに判断をしていきましょう。

仮交際の人数

仮交際は複数交際が可能ですが、それでも並行して進められるのは3人が限度でしょう。

複数の交際相手と日々の連絡、関係を深めるためにも毎週1回はデートはしておきたいところです。日常のコミュニケーションやデートがおざなりになれば、何人交際相手がいても距離を縮めることはできません。相手との関係が築けなければ、何人と交際しても意味はありません。

3人のお相手と日々のコミュニケーションを取りながら、週末にデートをするとなると、スケジュール管理だけでも本当に大変です。

土日にデートを約束するとして、1人目は土曜日のランチ、2人目は日曜日のランチ、3人目はディナーというようなプランになります。日程調整だけでも大変です。4人以上になったら、どのように週末プランを立てるのでしょうか?

もっとも、1人に絞りその人との交際が終了すると、またお見合いの申し込みから開始となります。時間の使い方が合理的ではありません。常に2つのルートを作る努力はしておいたほうが良いでしょう。

仮交際のデート回数

2、3回で交際を終える人もいれば、決断がつかず10回以上続ける人もいます。

個人的には2回目で「つまらない」と思ったら即終了でいいのではないかと思います。

1回目のデートは、お見合いの延長で自己紹介の時間ですが、2回目になれば少し踏み込んだ話もできます。

その時点で「価値観が合わない」「ワクワクしない」とはっきりしているのであれば、その後も心境の変化はまずありません。結婚相手としては見ることができないということです。

お見合いで苦戦し「やっと交際までこぎつけた」と交際を終了することに悩む方もいるでしょう。仲人も「もう少し様子を見てみれば」とアドバイスをするかもしれません。

ただ2回デートして腑に落ちないのであれば、その後心変わりすることはほぼありません。時間の無駄です。スパっと交際終了を決断し、次の出会いを探したほうが良い結果となります。

また、どんなに多くても5~6回目のデートを目途に、真剣交際に入るかどうか判断しましょう。

これだけデートを重ねて真剣交際に入ることを迷うような場合、内心結婚相手として納得していないということです。真剣交際に入っても「本当にこの人と結婚していいのだろうか」と悩み続けます。

ダラダラと交際を続けてもモヤモヤしたままで、結局、真剣交際、成婚退会に至りません。

繰り返しますが、婚活は時間との闘いです。決断はしっかりしましょう。

仮交際をうまく進めるコツ

仮交際では、出会ったばかりの“友だち未満”の関係から、1~3カ月で真剣交際となる“恋人関係”まで進めることが必要になります。あわてることなく段階を踏んで、距離を縮めていくことが大切です。

適度な距離感

仮交際時点では、お見合いを含めてまだ数回会ったに過ぎません。恋愛感情もなく、友だち以下の状態です。

そんな状態で一気に距離を縮めたら相手は戸惑ってしまいます。最初は「敬語」「スキンシップは控える」「長時間の拘束はしない」など、節度を保ったお付き合いを心がけましょう。

男女問わずみんなが結婚を目指す“特殊な環境”では、素敵な出会いがあると、グッと盛り上がってしまい、まだ出会って間もないことを忘れてしまう方がいます。「もうこの人しか結婚相手はいない」と舞い上がってしまう一方で、お相手はそこまでの熱量がない場合も少なくありません。

自分の感情だけで一気に距離を縮めると相手に当惑してしまいます。

最初は適度な距離感は保ち、まずはお互いを良く知ることから始めましょう。

マイナスイメージを与えない

仮交際中の男女はまだお互いのことを良く知りません。相手のことを知ろうと努力はしますが、恋愛中の男女のように互いに信頼関係をもっているわけではありません。切ろうと思えばすぐに切れる関係です。

そんな不安定な関係のなかで、マイナスイメージを与える行動をとったらどうなるでしょうか?たとえば下記のような行動です。

挨拶をしない
感情に乏しく楽しそうではない
タメ語で話す
遅刻する
ウソをつく
店員に対して傲慢な態度をとる
食事のマナーを守らない
結婚相談所のルールを守らない

結婚相談所では不快な人と無理して付き合う必要はありません。「この人はないな」と即交際終了となってしまいます。

好意を言葉や行動にして伝える

「この人いいな!」と思ったら、好意を言葉や行動で伝えてください。

他人から好意を示されて、不愉快になる人はいません。

きょうは楽しいデートでした!
この食事、おいしいですね。予約してありがとうございます!
これからもお付き合いお願いします!
○○さんのこんなとことろが素晴らしいと思います!
こんど○○へ連れて行ってください!

こんなひとことがはっきり言えれば、相手に好意がしっかりと伝わります。

大変残念なことに、多くの男女が好意を言葉や行動にして伝えません。好意を心の中にしまっていても伝わるわけないんです。相手に自分の好意を伝えられないまま交際が終了したら悔いが残りますよね。

だから、相手への好意は恥ずかしがらずしっかり伝えましょう。「あのとき自分の気持ちをちゃんと伝えられれば……」と後悔することがないようにしてください。

連絡やコミュニケーションをこまめにとる

仮交際は突然「お断り」が入る不安な状況です。不安を払拭するには接触を増やし、相手に「関心をもっている」ことを示すことが重要です。LINEや電話でまめに連絡を取り、相手に安心感を与えましょう。

毎日とまでは言いませんが、週2、3回は最低でもコミュニケーションを取り合うことが大切です。

気軽に使えるLINEが便利です。最初はデートの打ち合わせなど連絡だけで終わってしまうかもしれませんが、時間とともに徐々に打ち解け、趣味や食事、旅行の風景などちょっとした話題をLINEで送る関係となっていきます。

気を付けていただきたいのは女性です。自分から連絡する人が少ないんです。男性からの連絡を待ち続けている人がいかに多いことか。

そんな消極的な女性陣のなかで、積極的に自分から連絡をとる女性はいち早く婚活レースから抜けていきます。

男性だって、いつ交際が終了するか常に不安なんです。そんな環境の中で、積極的にコミュニケーションをとろうとする女性が現れれば、その女性に好意が向くに決まっています。

男性から連絡をとらなければならないというルールはありません。女性も積極的に行動してください。

手土産を持っていく

デートの食事代については、男性が支払うことが多いはずです。

女性は食事のお礼として、クッキーなどちょっとした手土産を用意をしておくと良いでしょう。男性は女性らしい心遣いに見る目が変わります。「今回のご縁を大事にしていきたい」とちょっとしたメモをつけて手渡せば、男性は感動すら覚えるはずです。

簡単なお菓子などで十分です。手土産ひとつで「あなたとの関係を大切にしたい」と好意を伝えることができますので、男女問わず手土産は積極的に活用しましょう。

純粋にデートを楽しむ

つい最近までまったく面識のなかった男女が、結婚を前提に二人でデートしているんです。結婚相談所に入会しなければ一生会うことがなかったのですから、本当に不思議な縁ですよね。

不思議な縁で出会った二人なのですから、その縁に感謝して会っている時間を目いっぱい楽しんでください。

相手に喜んでもらえるよう気を遣うのはもちろんですが、自分も新たな出会いを楽しみましょう。

仮交際のルールを守る

婚前交渉

結婚相談所における交際では婚前交渉は禁止です。手をつないだり、キスをしたりすることまでは禁止されていませんが、仮交際はまだ「お試し期間」に過ぎません。スキンシップは手をつなぐ程度にしておいたほうが無難です。

宿泊を伴う旅行もNGです。泊りの旅行に行ったことが発覚すれば、成婚とみなされ、成婚料を支払って退会となります。

婚前交渉はルールに反するので論外ですが、仮交際中は出会って間もない時期ですのでキスなど過度なスキンシップは避けましょう。

相手の婚活状況や結婚相談所について聞かない

相手の婚活状況を聞いてはいけません。たとえば下記のような質問です。

自分以外にだれかと交際しているの
何年ぐらい活動しているの
過去に何人と交際したの
結婚相談所以外でも婚活しているの

聞かれた方は不快です。そもそも相手の婚活状況を聞いてどうするのでしょうか?単なる興味本位ですよね。

会話に困ったときや、デートを重ねて少し慣れ親しんだ時に、ポロっと相手に尋ねてしまったりしますので気を付けましょう。

真剣交際への判断基準

価値観が合うかどうか

仮交際を通じて「この人なら結婚を検討できる」と思うようになれば、真剣交際に移ります。裏を返せば、真剣交際に移るためには「この人なら結婚できる」というある程度の確信を仮交際中に得ておく必要があります。

結婚は恋愛と違います。日常生活を常にともにします。生活の価値観のすり合わせが不可欠です。特につぎの5点はぜひとも事前に確認しておきたい内容です。

仕事・働き方
家族・親族関係
子どもの希望
金銭感覚
性交渉の可能性

ひとつずつ見ていきます。

仕事・働き方

現在の仕事の勤務体系、残業や休日出勤の有無、転職の予定があるのかなどです。女性は専業主婦希望の方もいますので、男性は結婚後や出産後にも働く意思があるかどうか尋ねておく必要があります。

ひと昔前と違い、給料が右肩上がりに伸びる時代ではありません。税や社会保障の負担も年々増加しており、男性だけの収入だけで家計を維持するのは難しい時代となっています。

一方で、子どもができれば女性には家庭に入ってもらいたいと思っている男性もいるでしょう。逆に、せっかくの仕事のキャリアを潰されたくないと考えている女性も少なくないはずです。

事前にお互いの仕事への価値観を理解しておくことが大切です。

家族・親族関係

センシティブな内容ですので話しづらい面もありますが、会話のなかで家族の状況をそれとなく聞いておいたほうがいいでしょう。

40代以降になると親も高齢となり、親の介護をしている方も少なくありません。結婚すれば親族となるわけですから無関係ではいられません。

家族との関係、親兄弟の仕事、家族の健康状態、親戚との関係なども事前に知っておきたいところです。もし、相手の家族に介護が必要な方がいたり、障害をもたれている方がいれば、相手家族の介護や病気に向き合う覚悟が必要です。

なお、家族関係、親族関係で何らかの問題を抱えている人は、早めにカミングアウトしておいたほうが得策です。プロポーズ直前ごろに「実は…」と切り出すと、相手によっては「だまされた」とショックを受け、最悪別れにつながる可能性もあります。

家族・親族の間に何らかの悩みがある場合、早い段階で相手に話をして「それでも良ければ」と聞いた方がいい結果につながります。受け入れてくれる方は必ずいます。

子どもの希望

「子どもはどうしてもほしい」という方は多いはずです。一方で「自然にまかせて」という考え方を持っている人も最近では増えてきました。

30代半ばを超えてくると医学的に妊娠が難しくなってきますので、不妊治療も選択肢となってきます。

「どうしてもほしい」という人であれば不妊治療を望むでしょうし、「自然にまかせて」という人はお金もかかるし身体的にも負担がかかるし、そこまでしなくても良いのではと考えるかもしれません。

結婚後、不和のもとにもなりかねません。「将来、子どもをどう考えていますか?」と尋ねてみることをおすすめします。

金銭感覚

金銭感覚が合わないと、生活するうえで常に意見の食い違いが発生しますので、お互いに不満を抱えることになります。特に浪費家には注意です。稼ぎがいくらあっても、それ以上に使ってしまっては家計は火の車になってしまいます。

タバコ、ギャンブル、お酒など、たしなみの域を超えている方との結婚は避けたほうが無難です。ブランドもののファッション、アクセサリーを過度に身につけている方も危険です。「趣味は海外旅行」という方は要注意です。1回の旅行で数十万はかかりますので、お金はなかなか貯まりません。

生活する上でお金はなにより大切です。しっかりした金銭感覚を持っているか見定めましょう。

性交渉の可能性

セックスができるかどうかです。

結婚相談所では婚前交渉が禁止されていますので、相手とセックスできるかどうかは想像するしかありません。

「ちょっとSEXするのは難しい」と思うのであれば、“生理的に無理”ということですから、ほかの相性、条件が良くても結婚生活の継続は困難です。

残念ですが、その交際はあきらめたほうが賢明でしょう。

まとめ

いかがでしょうか。

この記事では、仮交際の流れや期間など概要や仮交際のルール、上手く進めるコツ、真剣交際への判断基準など幅広く解説してきました。

記事に書いてあることに注意して相手との関係を築いていけば、真剣交際への道が大きく開くはずです。

ぜひ参考にしてください!